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【SE向けおすすめ本レビュー】『いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン』

 

「ビットコイン」の基礎知識を身につける

最近、価格の暴騰・暴落がニュースでも取り上げられ、投資の対象としても認知度が上がっている「ビットコイン」。

皆様の中にも、「ビットコインを購入してみたいけど、そもそも知識がないからよくわからない」とお考えの方もいらっしゃることでしょう。

また、「ブロックチェーン」という技術が、金融業界をはじめとする様々な業界で有用である、というニュースを耳にすることが多くなりました。

この「ブロックチェーン」とはどういった仕組みで、何がすごいのでしょうか。

このように「ビットコインって何なんだろう?」、「ブロックチェーンって何ができるのだろう?」と、仕組みを知りたいという方も多くいらっしゃると思います。

そんな方向けに、今回は「ビットコイン」と「ブロックチェーン」に関する初心者向けの本をご紹介します。

 

今回ご紹介する本は、

いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン』

です。

まとめ
  • ビットコイン」と「ブロックチェーン」の基礎知識を得ることができる
  • 仮想通貨取引の初心者向けの本
  • ビットコインのマイニングの仕組みについて理解できる
  • アルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)」について理解できる
  • オススメ度:★★★★☆

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本書をオススメする人

  • ビットコインの仕組みを知りたい方
  • ブロックチェーンについて理解を深めたい方
  • 仮想通貨取引初心者の方
  • ビットコインを購入するために知識をつけたいと考えている方
  • SE(金融系)の方で、ビットコインやブロックチェーン技術について知識を得たいと考えている方

「オススメする人」について少し詳しく

本書には基礎レベルのことが書かれているので、「ビットコイン」や「ブロックチェーン」といった言葉を聞いたことはあるけれど、正直どういうものなのかわからない、といった方にオススメです。

また、ある程度知識を持っている方や、すでに取引を始めている方でも、包括的な知識を得たい、全体的に復習したい、という方にもオススメです。

SEの方も読んでおいて損はないと思います。
特に金融系のSEの方はビットコインの売買をする、しないに関わらず読むことをお勧めします。
「ブロックチェーン」という技術の利用が、今一番進んでいるのは金融業界であると私は思います。今携わっていなくても近い将来何かしらの形で携わる必要のある技術であるとも思っているからです。

本書の内容

「ビットコイン」と「ブロックチェーン」の仕組みについて解説している本です。

売買のテクニカルな手法や、今後値上がりが見込まれるコインの紹介、といった内容ではありません。

「ビットコイン」とは?

著者はビットコインを以下のように定義しています。

ビットコインは、アナログの現金とは異なる「デジタル通貨」であり、特定の国に属さず、世界で通用する「国際通貨」でもあり、誰かが一元化管理するのではなく、世界中の人たちの手で運用される「分散型通貨」でもあります。

いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン P.29

このようにビットコインには、いくつかの特徴がありますが、これらを一つずつ解説しています。

また、

ビットコインになぜこれほど注目が集まっているのか

誰が作っているのか

改ざんされる恐れはないのか

ビットコインとクレジットカードとの違いは?

といった、疑問に対しても解説しています。

「ブロックチェーン」について

ブロックチェーンは「分散台帳技術」と呼ばれるもので、ビットコインやアルトコインの根幹を成す技術です。

ビットコインの取引を行うと

  1. トランザクション(= 1取引)といわれるデータが作成され、
  2. トランザクションをマイナー(採掘者)が承認することで取引が確定される。

この一連の流れを繰り返すことで、確実で堅牢なビットコインの取引を実現させているのが、ブロックチェーン技術です。

ブロックチェーンの「概念」から「仕組み」「有用性」といった内容を初心者向けにわかりやすく解説しています。

また、ビットコイン取引の承認には、マイニング(採掘)が必要となるのですが、このマインニングの仕組みも理解することが出来ます。

本書の構成

章立ては以下の通りです。

  1. ビットコインって何なの?
  2. ビットコインの仕組みはどうなっているの?
  3. ビットコインの安全性や法整備はどうなっているの?
  4. 仮想通貨とブロックチェーンはどこまで広がるの?
  5. フィンテックが実現する未来とは?

章立てからわかるように、ビットコインの基礎から仕組み、そしてビットコインやブロックチェーンの技術を用いて今後世の中がどのように変化していくのか、といった基礎知識から展望までが広く書かれています。

ちなみに「フィンテック」とは、ファイナンス(Finance)とテクノロジー(Technology)の2つを併せた造語で、「金融IT」や「金融テクノロジー」といった意味合いが強いです。

ビットコインの購入方法の解説

ビットコインの購入方法も簡単ではありますが説明してくれています。

ただし、文章で簡単な記載がある程度ですので、「ビットコイン取引を行いたくて詳しく手順を知りたい」、という方は別の本を読むことをお勧めします。

著者について

本書の著者は、コインチェック株式会社のCOOである大塚雄介さんです。

コインチェック社は、仮想通貨の一つである「NEM(XEM)」が多額の盗難にあい、現在世間を賑わせています。

あのような事件が起きてしまったことは大変残念なことであり、コインチェック社のセキュリティ面の対策不備も指摘されていますが、本書の内容に関する確度や信頼性に関してはあまり影響はないと私は思います。

また、本書はコインチェック社に偏った内容は書かれておらず、コインチェックを利用する人・しない人も、有益な本であると思います。

感想

本書は「ビットコイン」と「ブロックチェーン」技術について、包括的、かつ要点をついた非常にわかりやすい1冊となっています。

また、初心者向けの内容で構成されているため、非常に読みやすく、途中で行き詰ってしまうことも少ないと思います。

仮想通貨の基礎知識を身に付けるための本の1冊としてオススメします。