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【現役SEが解説】システムエンジニアが習得すべきスキルは「整理整頓」術|2つの理由を解説

 

こんにちは。みずのえです。

私はシステムエンジニアという職業を10年以上やっています。

これまで様々なプロジェクトに携わり、同時にたくさんのシステムエンジニアの方と仕事をしてきました。

他のシステムエンジニアと一緒に仕事をしていると、「どういったスキルを持っている人と一緒に仕事がしたいか」ということを考えたり、「どういったスキルを持っている人が重宝されるのか」ということを実感する機会が多くあります。

あくまで私個人の経験や考えとはなりますが、備わっていると周りから重宝されると思うスキルを紹介していきます。

また、就職活動などを行っている方については、今回お話しするスキルがもちろんすべてではありませんが、自分にとっての向き不向きやといった分析に役立てていただいたり、「システムエンジニア」という職業に興味を持っていただくきっかけになるとうれしいです。

 

さて、前置きが長くなりましたが今回取り上げるスキルは「整理整頓」術です。

システム開発の現場はモノが散乱している

システム開発の現場はモノが散乱しています。

物理的に物が溢れていて汚いという現場もありますが、今回取り上げる内容の”モノ”とは、

  1. パソコン内に保管されている電子ファイル
  2. 情報

この2つです。

この2つの”モノ”は、私の経験上どこのシステム開発の現場でも散乱していました。

また、今はきれいな状態でもすぐ気を抜いたり少しの時間が経つと散乱するものでもあります。

散乱するものその1:電子ファイル

システム開発では日々たくさんの成果物を作成します。

成果物と一言でいっても多くの種類のものがあります。例えば「設計書」であったり「顧客説明用の資料」、「メンバー間の情報連携のための資料」、「備忘のためのメモ」など。

挙げ始めるとキリがないですが、日々たくさんの成果物(書類)がたくさんの人の手によって生み出されていきます。

これら成果物の多くはWordやExcel、PDFやテキスト、そのたさまざまな形式の電子ファイルで作成されますが、作成された大量のファイルがいたるところに無造作に置かれている状況をよく見かけます。

また、成果物の種類が多いだけならまだいいのですが、特定のファイルにも関わらずバージョン管理という名目で複数の断面ファイルが存在している、なんてこともざらにあります。

例えば、次のようなイメージです。

  • システム要件書_Ver1.5.xlsx
  • システム要件書_Ver1.5(最新版).xlsx
  • システム要件書_Ver1.7.xlsx
  • システム要件書_bk.xlsx

本来は「システム要件書」という1ファイルのはずなのに、バージョン別にファイルが存在している状況です。

一人で作業していたり、ファイルのネーミングをした当日中のことであれば、ファイルの意味・内容や、最低限どれが最新なのかくらいは覚えているかもしれません。

ただこれが複数人で作業していたり日にちが経っていると、もうどのファイルが何なのか、どれが正しいのかわからなくなります。

 

システム開発において、電子ファイルが散在している状態は非常に危険です。

例えば最新や正しい設計書のファイルがわからなくなってしまうと、誤ったファイルを更新し続けてをしてしまったり、後に変更となった仕様が反映されない恐れもあります。

また、デグレード(俗にいう「先祖返り」)が発生してしまう可能性もあります。

このため、電子ファイルを整理整頓する人やスキルは非常に重宝されます。

また、なかなか継続して整理整頓をし続けることのできる人はあまりいません。

散乱するものその2:散乱する情報

システム開発の現場では情報も散乱していることが多いです。

例えば、「開発の要件」や「不具合の事象」、「顧客からの問い合わせ」や「工数の予定と実績値」といった情報です。

散乱している情報をぼーっと眺めると、ゴールが全く見えず、途方に暮れることがあります。

ただ、情報をよく見て、対応要否や優先度、共通点を見つけて整理することで、事象をスリムにできるケースが多々あります。

一見何の関連性もなくただ散乱している情報であっても、それらの共通点を見つけ出しグループ分けして整理していくことができる人は非常に強いです。

「情報の分析」にも通ずるスキルと言えます。

まとめ

今回は、システムエンジニアとして重宝される人・スキルとして「整理整頓」術を挙げました。

一つ目の散乱するもの「成果物(書類)」に関する「整理整頓」という作業は、簡単に見え、「なんだ、そんなことか」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

正直、大きく評価される作業ではありませんし、なんなら「やって当たり前」「整理されていて当たり前」という雰囲気すらあります。

ただ、整理整頓は実は簡単なようで、なかなかできないことです。

整理整頓は後回しになってしまう作業の上位に入ると思います。

ただ、何事も日々の積み上げが大切なように、整理整頓も怠るとすぐにシステム開発の現場は散乱します。

そして、不備が混入する可能性やタイミングが増えます。

この不備混入を防止するためにも整理整頓は非常に大切な作業なのです。

もしあなたのシステム開発のチームに整理整頓が得意なメンバーがいたり、日頃から整理整頓をしてくれているのであれば大切にして、そしてねぎらいましょう。

そして、何よりも私たち自身も整理整頓の重要性を理解して、日々行うようにしましょう。

 

そしてもう一つの散乱するもの「情報」を整理するスキルはシステムエンジニアにとって非常に重要です。

情報を俯瞰して、共通点やグループ分けをして分析をすることで、答えや今まで気づけなかったことに気付ける可能性が高まります。

ぜひ、あなたも「情報を整理する」ことを意識してシステム開発を行ってみてください。